斎藤真一 放浪記

斎藤真一 放浪記

斎藤真一 放浪記

2019年5月24日(金)~8月25日(日)

 斎藤真一(1922-1994)は、岡山県倉敷市味野に生まれました。1948年に東京美術学校を卒業し岡山の中学・高校で教鞭をとり、その後静岡県立伊東高等学校で教師生活を送りました。1959年37歳の時1年間フランスに留学します。ジプシーに惹かれてヨーロッパ各地を自転車バイクで放浪の旅をし、画家藤田嗣治と出会い親交を結びました。 帰国後、藤田嗣治の勧めで東北を旅し「瞽女」を知り、以後十数年にわたり300軒を超す瞽女宿を訪ね、瞽女を主題にした数々の作品を描き、注目されるようになりました。
 1971年には「星になった瞽女」で第14回安井賞佳作を受賞し、1973年には『瞽女=盲目の旅芸人』で第24回日本エッセイストクラブ賞を受賞しています。さらに、明治期の吉原に生きる遊女の実態を検証し、宿命と運命の中で懸命に生きた薄幸の女性の生涯、憂い、情念を描写した明治吉原細見記を発表しました。
 「表面だけの美しさより生命の哀しさと喜び、そして尊さも掘り下げて内なるものをみたい」「素朴に見つめるとこの世に存在するということすら涙するほど愛しい」という斎藤真一は、人間に温かく接しながら絵を描いてきました。優しさにつつまれた哀愁に満ちた斎藤真一の世界を紹介します。

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